23.未来への階段

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「……それ、一番初めに言いません? プロポーズは受けたけど、このまま遠距離結婚になるのか、 私が会社を辞めてこっちにくることになるのかって、 ちょっと考えちゃったじゃないですか。 プロポーズの前に言ってくれないと」 「言わなくても受けたじゃん」 「だってすごく嬉しくて……。 距離なんて関係なく、私も繋がっていたかったから……」 「瑞希の愛が確かめられて、俺はうれしい」 私の驚きぶりを嬉しそうに見ている宮下さん。 言うタイミングを逃したって言ってるけど、 言おうと思えばいくらでも言えたはずなのに。 「確かめなくたって、好きだって言ってるじゃないですか。 どうしようもないくらい。 ちょっともう……嬉しすぎる……」 堪えることもできないくらい溢れ出した涙を拭き取るように、 宮下さんは私を胸の中に閉じ込める。 「はやく一緒に暮らしたいな」 耳元で小さく囁くから、私は胸の中でうんうんと何度も頷いた。
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