235人が本棚に入れています
本棚に追加
―佐久間―
店を出て暫く歩いていると向こう側の歩道にさっきの男が歩いてる事に気が付いた。
付いてきてる?まさかね。きっと帰る場所が同じ方向ってだけで。
それでも怖くて、目についたマンションの中に入る。
ドッドッドと心臓が早くなる。怖い・・・なんなのあの人。
中からこっそり見ていると向こう側からこっち側にやって来て覗き込むようにして満足げな顔をして去って行った。
やっぱり私の後を付けてた?
暫く身を潜めてから外に出る。
元来た道を少し戻って加藤様のマンションへと向かう。
気を落ち着かせるために料理に没頭していると帰ってきた。
「お帰りなさい」
「ただいま」
ちょ、何!今の新婚さんみたいじゃない!
「お腹空いてますよね?もうすぐ出来るので待っててください」
「飯よりこっちが先」
そういうと、リビングに押しやられそのまま押し倒される。
「あれ言って。『ご飯にする?あたしにする?』ってやつ」
私の上に覆いかぶさるようにしてそのセリフですか?
「ご飯にする?あたしにする?」
お風呂が抜けてます・・・でもいい!
妄想してた言葉を言えるとは思わずテンションが上がる。
さっきまでの憂鬱だった気分がいっぺんに吹き飛んだ。
言わせるだけ言わせて加藤様は何も言わずそのまま貪るように私を食べた。
汗臭いとか汗臭いとか汗臭いとか・・・思う余裕もないままに。
お互い洋服を着たままとか逆にいやらしんですけど。
加藤様がティッシュで私の後処理をしてそのままストンと立たせ、『飯』とだけ言ってお風呂場に向かった。
どんだけ俺様!とか思いつつも強引に奪ってくれた加藤様に胸キュンキュン。
急いで仕上げてお風呂から上がった加藤様と一緒にご飯。
後片付けはしとくから風呂に入ってこいと言われ着替えがないと言えば『必要ない』と追いやられる。
お風呂から上がると、今度は二人とも裸。本当に獣みたい。
クローゼットに設置されてる鏡の前に足を開かされて座らされる。
電気が点いた寝室。鏡に映しだされる自分の姿に目を背けそうになる。
「ちゃんと見ろよ。ここにこれが入るとこ」
溢れる液体で光った加藤様のものが出入りする。この光景に愛されてると実感する私はやっぱりおかしいのかもしれない。
吸って噛みついて舐って。体全部で加藤様を感じて果てた。
最初のコメントを投稿しよう!