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「勇者、魔王と酒盛りしてたんですか?」
「おぅ」
「ずるい」
と女拳闘士は叫んで、
「なら皆で飲むか」
の勇者の言葉に、皆頷いたのであった。
「つまみは?」
「コイツでいいだろぅ」
勇者が指し示したのは、先程、勇者が倒したレッドドラゴンである。
女拳闘士は「まっ、いいか」といいながら見事なナイフ捌きで、ドラゴンを解体してゆく。
その様を見ながら魔王は思った。
わたしは弱い!
プレイヤーがその気になったら、すぐに勇者達一行に殺され、エンディングが流れるに違いない。
プレイヤーよもうしばらくやる気を起こさないで、おくれ。
魔王の願いはそれだった。
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