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「あなた、イロモノ路線でいくようね」 アザミが面白そうにクスクス笑いながら言う。 龍一がエリカのために用意したその衣装は、『完璧』だった。 これまでこの『ラブラブ天国』には、ここまでのクオリティを誇るコスプレーヤーはいなくて、 エリカは、その完成度の高さに客から大ウケだった。 マネージャーも新規のコスプレ路線を開拓したエリカを褒めてくれて、エリカは、当分の間キュアハート姿で過ごすことになる。 客ウケもいい。 店の売上に貢献している。 それはいい。 けれど、 「他に無いくらい、お似合いね」 アザミのイヤミに何も言い返せないのが悔しい。
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