Ⅰ.

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部屋に引っ込んだ後、ギルはベッドに座り少し考え事をしていた。 考え事の内容はもちろん明日の『イフリート祭』の事である。 そのままじっくり一時間くらい考え事をしていたが、結局あまり決まらなかったよう。 「明日見て決めるか。というか今何時だ?」 ふと時計を見てみると… 「もう、22時50分か…いい加減寝るか(あいつが帰ってくる前に…)」 ギルは父親が苦手なため、いつも父親が家に帰ってくる前にさっさと寝るようにしている。 「…ふわぁ」 小さなあくびをした後、さっきまで座っていたベッドに寝転がり、布団にもぐってからもう一度あくびをする。 「ふわぁあ」 布団から右手だけを出し、部屋の明かりを指さして「消灯」とだけ言ってまた布団の中にもぐる。 「消灯」と言ったらそれまで灯っていた部屋の明かりがすべて消えて部屋は暗くなった。 彼は魔法を使って明かりを消したらしい。 その後1分もしないうちに寝てしまっていた。  
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