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それだけいうとその人は、
もらった段ボールにいれた猫を連れて病院を出て行った。
待って、そう思ったけれどもう遅くて、
私が外に出たときにはもう姿は見えなくなってた。
……その後。
その人とは一度も会ってない。
猫のことは気になるし、
なんで連絡先を聞かなかったんだろ、って思う。
動物病院で聞けばわかるかもしれなかったけど、
結局聞けなかった。
そんなこんなで半月くらいたったある日。
「……あ、すみま……」
コンビニでお茶を買おうとして、
同時に向こうから出てきた手とぶつかった。
あやまろうと私より身長の高いその人を見上げると、
この間の猫の人だった。
「……猫、元気」
やはり、この間のように言葉短くそういうと、
お茶を手にレジに向かう。
気が付いたときにはお店を出ようとしてて、
慌ててあとを追った。
「あの!」
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