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「さつき……こんな事言って悪いけど……
この家の子と結婚するとか……無理だよ……」
理人の家の前。
呆然としながらそんな事を言う小春。
「そんなのわからないよ?」
首を傾げるあたしの腕を掴み、
短いプリーツスカートの裾を揺らしその場から立ち去る小春の横顔が怖い。
「あんたバカ?現実的に考えなよ!
あんな豪邸に住んでいる人と、
あんなボロボロの家で育ったさつきが結婚できる訳ないでしょ?
たしかにさつきは可愛いよ!
見た目は申し分ない!
けど、立場とか身分とか違い過ぎでしょ?」
もはや言えない事がなくなってる小春。
「バレなきゃいいだけじゃん!」
「はぁ……なんかもう、いいや」
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