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とは言っても、今はまだその舞台に立っただけ。
これからが勝負な訳で。
「ねぇ小春!とりあえず家に入って!」
春休みも残りわずか、
わざわざ3時間もかけて電車でウチに来てくれた小春。
「う、うん…」
入る事を躊躇している様子の小春は、
中々足を踏み出そうとはしない。
そこに、小学校低学年くらいの男の子達が3人、
自転車でこちらに向かってきた。
「いいか!今から口を開けるなよ!
あのボロ屋敷に住んでるお化けから魂を吸い取られるからな!」
うっ…
そんな扱いになってたんだ……このおウチ。
「あと!3秒以内に通過しないと、
とりつかれるから急げ!」
口を閉じ、必死に自転車をこいで通過していく男の子達。
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