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僕のものよりはるかに大きくて、色も違う。
なにより、それが姿を現わすという事に強い恐怖を覚えた。
だってそれは無意識のうちに、
象徴的な事を暗示していたのだから。
…
そこからは上手く説明出来ない。
それから男は僕を見ながら射精して、
それを躊躇無く僕の顔にかけたこと。
悲鳴が運良く近所の人に届いたのか、
通報を受けた警察官たちが僕たちを見つけたこと。
母は気が気では無かったらしい。
何をされたか僕の口から割り出すと、激怒したのは父だ。
ただ泣きながら、姉は僕を抱き締めた。
僕は幸運だった。
それと同時に、とても不運だった。
それから僕は、人に触れられなくなった。
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