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鈴木くんは、見た目も悪くなかったの。
ただね……
口数が少ないって言うか、無口だったのよね。
特定の仲の良い友達といても、そんなに話してる風でもなかった。
“不良”なんて呼ばれるくらい悪くもないのに、長い学ランを着てドカッと席に座っていたわ。
その鈴木くん、私の隣の席だったの。
でも毎日挨拶しても、軽く首を縦に振る程度で、『おはよう』も『バイバイ』も言ってくれない。
『どんな声してるんだろう?』って、だんだん興味が湧いてきてね……
クスッ♪
気が付いたときには、暇さえあれば隣を見ていたの。
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