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目にはなんとも表現しがたい甘い感情が滲み、怒りの矛先を失う。
「なってくれないの?」
嫌だと言わないと分かった上、それが分かるのは2年の良きライバル関係のおかげ。
「嫌って言ったらどうするわけ?」
私も彼を甘く見つめ返す。
「なるって言うまで、その口塞ぐ。」
やっぱり嘘つきだ。
もう塞がれてる。
少し屈めた姿勢で腕に閉じ込めると一旦離れた唇は、また近づいてくる。
「早く言わないと、また塞ぐけど。」
ちょっと悩んだのは秘密にしておこう。
どっちも私にとって困らない困った選択肢。
「しゃあないから、先に塞ぐか。」
今度は塞がれてる前に
「なる。でも。」
塞ぎ返して、甘い仕返し。
End
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