その老婆、侮りがたし。

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ーーーおよそX時間前。 ごく普通の高校生活。 ごく普通の、いつもと変わらない放課後。 違うといえば、定期試験で3限で終わるくらいだった。 「崇、帰るよー!」 「…あぁ、今行く。」 「ねぇ、優希はテストどうだった?」 「ん…まぁ、僕はいつも通りかな。崇は?」 「いつも通りだな。」 「そっかー二人とも頭いいもんね。崇なんか勉強してるとこ見たこともないのに、頭いいとか絶対ズルしてるでしょー!」 「アホか、してるっての。主に理恵が授業中寝てる間とかな。」 「わ、私は色々と疲れてるのよ…。部活とか。」 「はいはい、言い訳乙。」 数M前を後ろ向きに歩きながら、俺の言葉に頬をふくらませているのは、幼馴染の『早川 理恵(はやかわ りえ)』だ。 容姿端麗。スポーツ万能。勉強はちょっと…いや大分アレだが、モデル並みのスタイルと若干幼さの残る美少女(笑)だ。いやまじめにそこらのアイドルよりレベルが高い。 ていうか、今どき頬をふくらませて怒るってどこの2次元ビッチだよ。 3次元の女がやっても可愛くないですからやめてもらえませんかね。
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