序章~少年の夢の中~

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その時、辺りの視界がブレ始める。一面ひまわり畑だった景色が、黒く黒くと、闇へと染まる。だから、例え夢でも上下の感覚が消失する。 間に合わなかった……………………………………………………………………………………………………。 あれ? 何でそう思ったんだ、俺は……? あれ?あれ??あれ??? 俺は、棒立ちのまま全てがぐちゃぐちゃとなっていく。 ッくそ……ッ!! 間に合わなかったッ。俺は、何も……ッ! 誰も助けられなかったッ!! 杏梨の________もッ!!俺の________もッ!!大好きだった_______もッ!!! ざざざざザザザザざざザザザザッッ!!! 思考がグチャグチャとなっていく。 名前や顔が思い出せないっていうのに、俺は……、一体何をッ! ざざザザザザざざザザザザザザザザざざザザザザザザザザッッ!!! 思考が、また思考がグチャグチャとなる。まただッ!!何かを思い出す度に起きる激しい頭痛。夢の中だというのに、グラグラする。 ざざざザザザザ……、ざざざザザザザザザザザざざザザザザザザザザざざザザザザッッ!!!! 止まらないッ!! 頭痛と共に鳴り響くノイズがッッ!!! ざざざザザザザざざザザザザザザザザざざザザザザザザザザざざざざザザザザッッッ!!!ざざザザザザザザザザザザザザざざザザザザ……、ざざざザザザザざざザザザザッッッ!!! 止まれ!!止まれ!!止まれ!!止まれ!!止まれ!!止まれ!!止まれェェェェェェェェェェェェぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッッ!!! プツン……………………。 そこで、俺の夢の中の意識は、ノイズが止まると共に途切れる……。
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