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「女官から、かなり頂いてました。
最近、真鍋対道雅殿のどちらが男前かで揉めてますからね、女官たちは。
自分が応援している方に勝って欲しかったのでしょう」
「待って。
道雅的にそれは大丈夫な訳?」
そんなことはいけないと言い出しそうな道雅なのに、と思っていると、
「貝を差し上げる代わりに、歌を詠んでください、と言われて、機嫌がよかったようです」
と言う。
「ああ、そう」
神が中に入るようになってから、道雅は男ぶりが上がったというか。
堂々としてきたので、その整った顔が生きてきたというか。
「命婦はどっちが好みなの?」
「そうですね。
甲乙つけがたいですね」
と命婦は大真面目に答えていた。
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