大切なのは君がいるという事

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「もう無理!恵!」 「え?ええ?!」 突然葉月が立ち上がり、後ろから抱き締めてきた。 何が無理!? 驚いてポカンとしていると、 「大好きなの、恵のこと。ずっと恵に独占されたいし、キス以上のこともしたい。私以外誰にも恵に触れて欲しくない。だから、私と結婚して!」 かなり溜まっていたのか、一気に話を吐き出した葉月。 内容が理解出来ず、フリーズしてしまう。 大好き、独占されたい、キス以上のこともしたい、結婚して ゆっくりゆっくり言葉を理解し、大告白されている事にやっと気付いた。 「あ、は、はい。」 我ながら情けない声が出たと思う。 すると、葉月は泣いているのか、声が少し枯れているように聞こえた。 「本当に?ずっと死ぬまで一緒にいてって事よ?いいの?」 「一緒にいたいって、私もこたえてるよ葉月。」 顔をずらし、チュッと頬にキスをすれば、それはしょっぱくて。 誰もいない公園に、2人の影は長く重なったままでいた。
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