恋人のお願いごと

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「コスプレ、嫌じゃない?」 そんな自分の盛り上がりとは反対に、恵は急に不安そうに聞いてきた。 ぷるぷると頭を横に振って見せた。 何となく、喋らないのは無意識だった。 「良かった。凄く似合ってるよ。」 「うにゃ。」 「ふふ、大好きだよ葉月。」 そういって手の甲にキスする恵を見る度思う。 恵が不安になっている事を。 私が離れないか、いつも不安を拭う事を出来ないでいる。 そんな事しないのに。私はもっともっと触れ合いたいと思うほど好きなのに。 「にゃ、にゃ、にゃ。」 好き、好き、好き 過剰なほど伝わって。そう思いを込めながら恵の顔をペロペロと舐めた。 「あぁもうこんな時間か。葉月、猫さんの時間は終わりだよ。」 なでなでと後頭部を撫でながら携帯をみた。 いやいやと腰に抱き付いて駄々をこねてみれば、恵に猫耳カチューシャをとり、キャミソールをめくられた。 強制的な終了にしょんぼりしつつ、裸を見られる恥ずかしさに胸を隠した。 「人間の葉月と早くあいたいな。声、聞かせて。」 「恵・・・。」 「こんにちは、葉月。ちょっと恥ずかしいだろうけど、少し我慢してね。」 「え?」 するする、と下のズボンを脱がされ、あっと言う間に全裸状態になってしまった。 満足げに微笑む恵はとても綺麗で、そのままベッドに押し倒されるように抱きしめられると、身体は嬉しそうに反応して思わず声が漏れてしまう。
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