04. 成行き舎弟だとしても

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「舎弟は舎兄の後を追うもんだろ。違うか?」 こっちを見てくるヨウと視線をかち合わせ、俺は笑ってやった。 不意を突かれたように目を丸くしていたヨウは、俺につられて笑うと背中を叩いてきた。 「もう一戦しようぜ」 「ちょ、それは俺」 「おい、ワタル! モト! そろそろ交替しろ!」 まーじーかーよー。  俺、まだ休憩しておきたい。出来ることならこのまま座っておきたい。 だけどヨウに意見するなんて大それたこと出来ないから、俺は渋々椅子から下りることになるんだよな。 そうやってヨウの後を追うから、俺、どんどん厄介事に巻き込まれていくんだろうな。 自分の起こす行動に一理原因があると分かっていても、追わないわけにはいかないじゃないか。 あの時のヨウの必死な顔を見たら、仲間がどうのこうの不良を見たら、尚更だ。不良は恐いけど、舎弟の話を白紙にしたいけど、後悔するような選択肢はしたくない。 だから、取り敢えず俺は舎弟として舎兄の後を追うことにするんだ。 「ケイ、早くしろよ」 「おー。今、行く」 椅子から下りて俺は台に向かう舎兄の後を追った。
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