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「舎弟は舎兄の後を追うもんだろ。違うか?」
こっちを見てくるヨウと視線をかち合わせ、俺は笑ってやった。
不意を突かれたように目を丸くしていたヨウは、俺につられて笑うと背中を叩いてきた。
「もう一戦しようぜ」
「ちょ、それは俺」
「おい、ワタル! モト! そろそろ交替しろ!」
まーじーかーよー。
俺、まだ休憩しておきたい。出来ることならこのまま座っておきたい。
だけどヨウに意見するなんて大それたこと出来ないから、俺は渋々椅子から下りることになるんだよな。
そうやってヨウの後を追うから、俺、どんどん厄介事に巻き込まれていくんだろうな。
自分の起こす行動に一理原因があると分かっていても、追わないわけにはいかないじゃないか。
あの時のヨウの必死な顔を見たら、仲間がどうのこうの不良を見たら、尚更だ。不良は恐いけど、舎弟の話を白紙にしたいけど、後悔するような選択肢はしたくない。
だから、取り敢えず俺は舎弟として舎兄の後を追うことにするんだ。
「ケイ、早くしろよ」
「おー。今、行く」
椅子から下りて俺は台に向かう舎兄の後を追った。
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