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「アリかもね」
会話が止まった。
付き合っていた時は、こんなタイミングで脇をくすぐられたり、頭を撫でられたりした。
それで、私が「もう!」って言ったり、やり返したりして、盛り上がったんだっけ。
考えていた時だった。
いきなり脇腹をつままれた。
「ひゃっ」
「あれ。少し太ったんじゃない?」
脇腹についた肉をふにふに弄りながら舜が言う。
「ちょ、それ女子に対して言う!?」
「でも、まだ細すぎるかな」
取って付け足された。
なんだか、慌ててフォローされた気がして、私は唇を尖らせた。
「全然細くないし!」
「細いよ。シャーペンの芯みたい。もう少し肉ついてた方が女らしくていいと思うけど。あぁ、いろんなところにね」
いろんなところに、と言いながら舜は胸元を見てくる。
ど、どうせ私ぺったんだし。
18歳過ぎてもぺったんだから、大きくならないだろうなぁって諦めちゃってるし。
「まぁ、小さい方がかわいくていいと思うよ。でも、こんなに細いと抱き心地が心配だなぁ」
舜が口元にニヤッと笑みを浮かべる。
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