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「そ、それって、舜が心配することなのかなぁ」
「…ん?さぁな」
ボーリング場に着き、受付を済ませた。
シューズとボールを借りて、指定されたレーンに行く。
「やっぱ、平日は空いてるよな」
26センチのシューズに足を入れながら舜が言った。
赤城くんが、4つのボールを見て
「女子が持ってきたやつ、かるっ」
と大きな声で言った。
私と浩佳が借りたボールは6号。大人用のボールの中で一番軽いボールだ。
それに比べ、舜は12号、赤城くんは13号。私たちのボールの倍の重さのボールを借りてきている。
「とりあえずさ、赤城くん最初だから、ボール転がしちゃおうか」
私はモニターとピンを交互に指差した。
赤城くんが13号のボールを軽々と持ち上げ、歩いていく。
そして、ボールを勢いよく転がした。
ボールは左側に大きく逸れ、4本のピンを倒した。
モニターに4と点数が表示される。
「だっせー」
舜がからかった。
「うっせ!」
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