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返事をしたものの、ボールは思い切り右側に逸れ、一投目はガーターだった。
「大丈夫、次で1本でも多くのピンを倒せば挽回できるよ」
「そうだよ!頑張れ美玖」
舜と浩佳に励まされ、二投目を転がす。
最初はまっすぐ転がっていたボールは、レーンの中盤で右に逸れ、ピンに当たる直前でレーンから外れた。
またガーターだ。
「浩佳より、美玖のがガーター取れるんじゃね?」
赤城くんが笑いながら言った。
「じゃあさ、美玖が1度でもストライク取れたら、ジュースおごってあげるよ」
舜が革製の長財布をポケットから出して言う。
「え?ホントに?」
「あぁ、いいよ。ストライク1度でも取れたらな」
「男に二言はないんだからな?」
赤城くんが舜のおでこを小突いた。
絶対ストライク取るんだから。
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