58人が本棚に入れています
本棚に追加
そのあとのゲームでも、私は全然ピンを倒せなかった。
最初にストライクを取った浩佳も、ガーターを連発し、スコアはあまり伸びない。
「最近の女子高生って、筋力ないの?」
既にストライクを3回取った赤城くんが笑いながら私と浩佳を指差す。
「まぁ、女子はこのくらいのがいいよ。ストライク連発されると、男のプライド傷つくしさ」
舜が言った。
次に順番が回ってくる浩佳がレーンの前に出る。
「私、ちょっとジュース買ってくる」
鞄から財布を取り出して、私は舜に声をかけた。
「おう」
「んじゃ、俺も買いに行こうかな」
赤城くんも財布を取り出し、私の隣に並んだ。
レーンから少し歩いたところにある自販機まで一緒に行った。
「…聞きたいんだけどさぁ、オマエら何で別れたの?」
何を買おうか考えていると、赤城くんが声をかけてきた。
「え?」
玲也くんとのことかな。
昼休みに話さなかったっけ。
「だから、玲也くんの受験勉強で…」
「そっちじゃなくて」
最初のコメントを投稿しよう!