★SIX★

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まっすぐ、ボールはレーンを転がった。 そして、真ん中のピンに当たる。 私の声と、ピンが倒れる音が、ボーリング場にこだました。 「スペアだ!」 浩佳が声を上げた。 そして、私に駆け寄って来る。 「やったじゃん!美玖、スペアだよ!」 浩佳が言ったと同時に、赤城くんと舜が戻ってきた。 「ね、二人とも!美玖がスペア取ったよ!」 「やったじゃん!」 「んじゃ、ジュースおごってやるよ」 舜がニヤッと笑い、私の肩を叩く。 「へ?でも、私まだストライクは取ってないよ」 「でも、ガーターからのスペアだろ?ほとんどストライクみたいなもんじゃん」 …でも、スペアだよ。 スコアには、スペアって記録されてるんだから。 「どうせ美玖、このあとストライク取れないだろ?」 ポン、と舜が私の頭を撫でた。 「…!」 「ボーリング、下手なんだから俺におごられとけよ」
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