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「5年、神楽静(かぐら しずか)だ」
「4年の星条瞬?です」
「4年、熊森和麻!」
「4年B組佐藤マサルだぜ!」
「4-A、小澤久美(おざわ くみ)よ」
「4年A組の海田雪(うみだ ゆき)……」
「3年、宮崎明日佳(みやざき あすか)!」
「3年の木山葉琉(きやま はる)です」
「3年A組所属、天羽綾(あもう あや)ですわ!」
「あ、神楽……のぞみ……
1年、です……」
自己紹介が終わった。
僕たちはとりあえず、その紙を見た。
中には、『あなたたちはゲームにえらばれました。15回ゲームに勝利すれば、ごうかしょうひんがあたえられます』と書かれていた。
「ごうかしょうひん? なんだそれ?」
「へー、わけわかんねえけど、面白そうじゃねえか」
「え? こんなわけの分からないゲームに参加する気?」
「ああ! 俺達は参加するぜ!」
「おい……勝手に決めるな……」
他の子がそう言い終わる前に、視聴覚室のドアが閉まった。
「えっ!?」
「あ、開かないぞ!」
あわててドアのほうに走っていったマサルくんはドアを開けようとした。
けど、開かなくて焦っているようだった。
「なんで開かねえんだよ!」
「ちょっとやめてよ! ドッキリかなにかでしょ!?」
「冗談じゃありませんわ! わたくしはお稽古がありますの!!」
他の子達も焦っている。
どうしよう。
と、その時、ロボットの声みたいなのが視聴覚室から聞こえてきた。
『こんにちは、色野小学校のみなさん。今から君たちにはゲームをしてもらいます。
他の対戦相手と戦い15回勝利すればあなた達の勝ちです。ゲームは15勝するまで続きます。
ひとつのゲームに負けた子は脱落となり二度とゲームには参加できません。15勝する前に10人全員が負けてしまうとゲームオーバーとなります。
説明は以上です。次に第一ゲームの説明といたします』
感情のない怖い声が視聴覚室に響いた。
中には怯えている子もいた。
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