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森に着くと周囲からは魔物の気配は無く静かだった
「…静かすぎる」
アレシアはそう言いながら杖を取りだし何時でも魔法が出せるように構えていた
「確かにこの静けさは異常だね」
ユメも槍を取りだし何時でも戦えるように周囲を警戒した
「魔物の気配も無く動物の鳴き声も聞こえないのはやっぱり何か可笑しい」
オトメは剣を取りだし警戒をしながら進むと少し開けた場所に出た
「……何か居る」
「何処?」
アレシアは無言で指を指すとそこには三つ首の狼とそれと戦っている何処かの学生服を着た男子生徒が戦っていた
「どうする?」
「本来なら助けに行くんだけどここは少し様子を見ようか」
再び視線を男子生徒の方に向けると男子生徒は何かを叫びながら狼を殴り飛ばしていた
「あの男子生徒は何れだけ強いと思う?」
「うーん、私はお姉ちゃんより観察力は無いけどパット見て立ち方からして戦闘は素人だけど力はそれなりに強いと思うな」
「……私もユメと同じ意見だけど」
「だけど?」
「明らかにあの男子生徒の力は今の戦い方と不釣り合い」
「やっぱりか……」
恐らくはあの男子生徒は転生者と呼ばれた者と言うだろうなぁ。今の内に殺しとこうかな?いやいや、ここは一旦お父さんに報告しなきゃ
「二人とも一旦ここは離れよう」
「賛成」
「お姉ちゃんがそう言うなら」
急いで私達は転移でその場から離脱してギルドに報告をしてから家に戻った
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