初恋の相手はお父さん

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一度ユメちゃん達と別れてお家に帰ると普段より人の気配が少ない事が分かった 「お帰りなさいませオトメお嬢様」 そう言い私の目の前に現れたのはこの屋敷で一番偉い執事長のセバスさんでした 「ただいまです。それよりも今日は何か家に人が少ないような気がするんですが何かあったんですか?」 「はい。シド様、響お嬢様、ユカリお嬢様、マキお嬢様、サーシャお嬢様、リディお嬢様が現在城の方に出掛けています」 「何故お父さん達が?」 「どうやら王族と言うより大臣達がまた勇者を召喚をしてしまいました。今はシド様達でその勇者をどうするかと悩んでます」 はぁ、王族の大臣達は何を考えてるんですかね?戦争なんて今頃やる方が不利になる時代なのに戦力の強化ですかね?馬鹿馬鹿しくて溜め息しか出ません 「ありがとうございます。私はお父さんに少し報告をしなきゃいけない事があったんですけど帰ってきたら教えてください」 「分かりました」 そう言い残すとセバスさんは一瞬で姿を消しました あの人って確か時を止められない筈なのにどうやってあんなに動いてるんだろう? 自室に戻り落ち着く為にイスに座り机に置いてある写真立てに目がいった 写真立てには初等部の私を真ん中に両方に私の両親が写っていました 私は黒いワンピースを着てお母さんは優しく微笑みを掛けお父さんは普段は無表情であまり笑う事は無いのだけど写真を撮った時は少し微笑んでくれていた 本来なら私はあの時お父さんに助けてもらえなかったら何処かの薄汚い貴族に買われて奴隷として働かされていたと思う あの日お父さんに助けてもらって嬉しかったのは確かだけど本音を言えばこの人も私を奴隷として扱うのであろうと思っていたimage=494197188.jpg
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