6.

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一方、ジェイムの方は俺達のテーブルに飛んで来て笑顔を見せた。 「ショウヘイ!アラガタさん! 今日も会えて嬉しいデス!」 俺もにこやかに挨拶を返すが、荒潟に笑顔はない。 俺は彼にこそこそ耳打ちする。 「窓拭きの事でも思い出したのか?」 「いや…。」 「でも、いつもの荒潟さんらしくないよ?」 「…。」 すると、ジェイムが話しに割り込んで来た。 「アラガタさんはね、昨日からずっとこうなんデス。 ショウヘイが寝た後も、ぼくに意地悪するんデスよ。」 「意地悪って、おまえは子供か?」 荒潟が憤慨して言い返した。 「俺は、おまえがしつこいから注意しただけだ。」 「ロフトに行こうとしたら、引き摺り下ろしたじゃないデスか! ぼく、肘をケガしました!」 そう言って、ジェイムは袖を捲り、赤くなった肘を俺に見せる。 本当に子供みたいだな、と思ったが、荒潟のやっている事も遠からず…。 厨房から店員に呼ばれ、ジェイムが慌てて戻って行く。 俺は彼の背中を見送ってから荒潟に言った。 「酔って喧嘩でもしたのか?」 途端に、荒潟が顔を近付けて言う。 「おまえも悪い。」 「ええっ?どうして俺が?」 「俺を煽って楽しんでいるんだろ?」
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