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仕事中に、怖がる荒潟を面白がっていたのがばれたのか?
謝った方が良いと思い、俺は口を開いたが、先に彼が小さな声で呟いた。
「ジェイムは良い奴だし、カレーも美味い。
でも、セックスもそうだとは限らないぞ。」
どうして突然セックスの話し?と思ったが、考えるほど焼きもちを妬いているとしか思えない。
顔を見ると、荒潟が照れていた。
俺は無性にキスしたくなったが、店内には他にも客がいたから我慢した。
俺達が注文したのはチキンカレーで、複雑な香辛料の味がした。
そして、辛い。
辛さは注文時に選べるのだが、俺達が頼んだのは標準の一段階上。
でも、予想以上に辛かった。
「辛いけど、美味いね。」
俺がナンを頬張りながら言うと、荒潟はゴクリと水を飲み、顔を真っ赤にして呻いた。
「…あの野郎、俺のに唐辛子盛りやがった…。」
言われてみると、同じ辛さを頼んだのに、俺のに比べて荒潟の方が色が赤い。
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