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荒潟がぽつりと言った。
「で、この先どうすればいい?」
「は?」
興醒めするような事言うなよ、と思ったその時、彼が呟いた。
「俺、男とした事ないんだ。」
「えっ?」
だってあんた、その容姿なんだからモテるだろ?
俺がぽかんとしていると、荒潟が頭を掻いて言う。
「俺、ゲイじゃ無いから。」
「ええっ?
で、でも、荒潟さん、ジョーズに通って…。」
「ああ、あそこはたまたま仕事で入って、マスターが親切だから飲みに行ってるだけ。
男漁りするつもりはないよ。」
そんな馬鹿な…。
俺、やる気満々だったのに…。
いや、それより、この状況をどうしよう?
気分が萎えるのと同時にアソコも萎えて、俺はソファーから起き上がる。
すると、荒潟が俺の腕を掴んで言った。
「2階に行こう。」
嘘だろ?
本当に俺とヤるつもり?
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