2.

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俺が彼のものをそっと口に含んで愛撫してやると、荒潟は気持ち良さそうに腰を動かした。 急に俺のテンションも上がり、一生懸命奉仕する。 俺は、健志にさえこんなに必死になった事は無かった。 なぜなら、健志は恋人だったから。 そう思っていたのは俺だけだったけど。 「もういいよ。」 と荒潟が言ったが、俺はやめなかった。 彼が絶頂を迎えるまで咥え続け、俺も自分の手で扱いて果てた。 ふと目を開けると、見知らぬ天井があった。 …ここは荒潟知巳の家だ。 思い出して隣を向くと、蔵の主が寝ていた。 この薄暗さでも、彼の彫りの深い顔立ちや均衡の取れた肢体が美しく浮かび上がって見える。 俺は素っ裸の彼にタオルケットを掛けてやった。 その時、ふと気配を感じてロフトの手摺りを見る。 そこに光る目があって、俺はドキッとした。 じっとこちらを見ているアーモンド形の眼。 「…ジキル?」 俺が呼ぶと、猫はするりと体を翻し、音も無く闇の中に消えた。
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