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荒潟が説明してくれた通り、俺達はまず市街地にある窯元さんの所へ行き、焼き上がった皿やカップを箱に梱包してトラックの荷台に積むと、会場に直行した。 森林公園には広い空き地に特設テントがずらりと並び、個性溢れる陶芸作品が展示されていた。 巨大な花瓶や動物を象ったオブジェなど、美術品のような作品を並べている店もあれば、ザルの中に湯飲みを放り込み、手書きの値札をテープで貼っているだけの乱雑な店もある。 「俺達の出店は、あそこ。」 荒潟に案内された場所は最後尾のテントだ。 不利な場所なのは俺でも分かる。 しかし荒潟は気にする様子もなく、テントの裏にトラックを停め、荷物を運んだ。 俺が折り畳み式のテーブルを立ててテントの中に並べていると、荒潟が 「その上に陶器を陳列してくれ。」 と言う。 俺はディスプレイのセンスも持ち合わせていない。 それなのに全てを託されてしまい、仕方なく慎重に並べて行く。 すると、また荒潟に笑われた。 「何がおかしいんですか?」 「将平の真剣な顔が面白いんだよ。」 ああ、馬鹿にされてる。
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