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昼休み、珍しくゲイ友からランチの誘いがあり、俺は職場の関係者が来ないお好み焼き屋で彼と食事を摂った。
ゲイ友は会った時から興奮した様子で、しかし声音を抑えるのは忘れず、俺とひそひそ話す。
「俺、告られたんだよね。」
「え?ギュンに?」
「あはは、違うよ。
でもそれくらいビックリだよ。
だって相手はノンケで、セックスもしてないんだから。」
俺は驚いて口をぽかんと開けた。
ゲイ友は面白そうにニヤリと笑い、話しを続ける。
「彼はスノボ仲間の一人で毎シーズン会ってたんだけど、特に意識してなかったんだよね。
でも友達を通して俺がゲイだってバレちゃったみたいで、向こうはそう言う目で見てたんだろうな。
大抵はバレた時点で疎遠になるけど、そいつ、俺の事好きだって言って来てさ。」
「で、でもゲイじゃないんだろ?」
俺の慌て振りがおかしかったのか、それとも喜びを感じているのか、ゲイ友は満面の笑みで答えた。
「うん。男を好きになったのは初めてだって。
戸惑いはあるけど、触りたいしキスしたいから、付き合って欲しいって言われた。
これって凄くない?」
「…凄いと思う。」
「だろ~?
で、キスしたんだよね。」
威張って言うゲイ友を俺は暫し見つめてから尋ねた。
「…それでどうだった?」
「それがめっちゃ可愛いの!
唇にチュッてだけ。
俺、瞬間、勃ったもん。」
「いや、そうじゃなくて、相手は何て言ってた?」
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