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荒潟の家に着き、俺達は風呂に入った。
順番に、ではなく、一緒にだ。
荒潟は節約の為だとか何だとか言っていたが、入ってすぐに俺を気遣っての事だと分かった。
俺の掌が濡れないように、彼は髪や体を洗ってくれる。
照れがあったが平然としてた方が格好が付くと思い、俺は彼に身を委ねた。
それでも、俺の緊張は彼に伝わったらしい。
荒潟が石鹸だらけの俺の体にシャワーを掛けながら言った。
「将平、洗って貰うの初めてじゃないだろ?」
元カレの事を示唆していると分かっていたが、俺は敢えて話しを逸らした。
「俺がいた施設は、年上の子供が下の子の面倒を看る規則があったから、小学生くらいまでは風呂も必ず2人以上で入ってた。
だから他人に体を洗って貰うのは初めてじゃないよ。」
健志の話しはしなくて済んだが…。
荒潟は別の方に喰い付いて来た。
「え?それじゃ、ゲイ同士でペア組んで入ってたのか?」
んな訳ないじゃん!
俺は頭を抱えたくなったが、興味津々のノンケに教えてやる事にした。
「自分がゲイかストレートかなんて意識すんの、思春期迎えてからだと思うよ。
オナニーは年上の子から教えて貰ったけど、異性より同性とエッチしたいかどうかなんて、判別つかなかったし。」
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