5.

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家に帰り、俺達は手早くシャワーを浴びた。 荒潟はなぜか急いでいる。 彼は俺に 「時間がないから、昼飯は食いながら行く。 おにぎりかサンドイッチ作ってくれ。」 とだけ言い、自分は棚から袋やダンボール箱を次々取出し、ワゴン車へと運んだ。 どこに出掛けるのかも知らされないまま、俺は朝食用に炊いたご飯が残っているのを思い出し、おにぎりを握る。 序でに目に入ったキュウリの漬物も容器に詰めていると、主がやって来て言った。 「将平、おまえ海パン持って来てる?」 俺は、この時ばかりは呆れて答えた。 「前もって言ってくれなきゃ、用意する奴なんていないよ。」 「だよな。」 荒潟は頷き、 「俺の貸すから、それを穿け。」 と言う。 俺はロフトの階段を上る荒潟を追い駆けて言った。 「あんたの海パンなんてサイズ合わないよ! そもそも、これからどこ行くんだよ? 海水浴でもするつもりか?」 すると荒潟は振り返り、当然のように答えた。 「海でキャンプだ。」 それを聞いた俺は、荒潟を押し退けて階段を上り、一泊するのに必要な着替えを急いで用意した。
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