1495人が本棚に入れています
本棚に追加
/507ページ
しかし、それを引き戻したのは荒潟だった。
彼はおもむろに俺の肩を掴み、唇や頬、首筋にキスする。
最初から宣言されていたから、この展開は予想していたし、俺も満更でも無かったが、やっぱりどうにも外が気になる。
俺は集中出来なくて、荒潟に尋ねた。
「ヤってる最中に誰か来ないかな?」
「来ないよ。」
「でも、漁師がどうのって言ってたじゃん?」
「夜は来ないから大丈夫。」
本当かよ?と俺は思ったが、荒潟は全くやめる様子がない。
服を脱がされながらふと見ると、ハイドと目が合った。
いつもならじゃれ付いて来るくせに、今はなぜか神妙な顔付きだ。
まるで、何をやっているか分かっているようで、俺は犬相手に照れてしまった。
「…ハイドが見てるよ。」
「だから?」
「…。」
すると、荒潟が笑い出した。
俺はパンツ1枚の格好で放置され、益々恥ずかしくなった。
最初のコメントを投稿しよう!