5.

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しかし、それを引き戻したのは荒潟だった。 彼はおもむろに俺の肩を掴み、唇や頬、首筋にキスする。 最初から宣言されていたから、この展開は予想していたし、俺も満更でも無かったが、やっぱりどうにも外が気になる。 俺は集中出来なくて、荒潟に尋ねた。 「ヤってる最中に誰か来ないかな?」 「来ないよ。」 「でも、漁師がどうのって言ってたじゃん?」 「夜は来ないから大丈夫。」 本当かよ?と俺は思ったが、荒潟は全くやめる様子がない。 服を脱がされながらふと見ると、ハイドと目が合った。 いつもならじゃれ付いて来るくせに、今はなぜか神妙な顔付きだ。 まるで、何をやっているか分かっているようで、俺は犬相手に照れてしまった。 「…ハイドが見てるよ。」 「だから?」 「…。」 すると、荒潟が笑い出した。 俺はパンツ1枚の格好で放置され、益々恥ずかしくなった。
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