6.

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「こんにちは。 俺、筒海です。」 俺も挨拶を返すと、彼が聞き返した。 「ツツミ、さん?」 外国人でも、やっぱり俺は『ツツミ』になるのか…。 俺は一応、『ツツウミ ショウヘイ』だと言ってみたが、どうも通じなかったらしく、 「ショウヘイね。 ヨロシクお願いしますね。」 と返事をされた。 いきなり名前の呼び捨てで、俺は少し戸惑う。 でも、向こうもジェイムだから、俺もショウヘイでいいか。 開き直ったせいか、名前で呼び合う効果なのか、急激に親近感が湧いて、俺達はすっかり仲良くなった。 ジェイムはカレー屋のオーナーシェフだった。 俺は本場の辛いカレーが好きだから、彼の料理の話しを興味津々で聞く。 その時突然、すぐ背後で声がした。 「俺の作るカレーも美味いぞ。」 振り返ると荒潟がいた。 背凭れに顎を乗せて顔を突き出しているから、もう少しでキスする所だ。 俺は驚いて顔を離す。 でも荒潟は至って平気だ。
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