6.

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すると、ジェイムが荒潟の肩に腕を回し、俺に言った。 「この人、ぼくのおニイさんデスね!」 しかし荒潟は顔を顰めて言い返す。 「顔が濃いからって勝手に兄弟にするな。 それに、おまえの方が年上だろ?」 ジェイムはなぜか大笑いして荒潟の肩を叩き、それから俺に尋ねた。 「ショウヘイはアラガタさんのオトート?」 オトート?ああ、弟ってこと? いや、違うし。 でも、何て答えよう? 仕事仲間か、友人か? 迷っていた俺だが、ふと我に返る。 俺と荒潟って、そもそも、どう言う関係? 黙っている俺の代わりに、荒潟が答えた。 「将平は俺のスパイス。」 例えられた俺は…、正直、意味が分からなかった。 これはアメリカン・ジョークなのか? それとも、カレー店の店長には通じる、あるあるネタ? そう思って隣を見たが、ジェイムもやっぱり、きょとんとしていた。
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