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唯一、何かと俺に構って来るのがジェイムだった。
彼は外国人のせいか、やたらとスキンシップが多く、ハイドにするように俺にも触る。
何度も頭を撫でられ、俺の髪はくしゃくしゃだ。
ついに怒って抗議すると、ジェイムが笑って言った。
「ショウヘイの髪は柔らかくて気持ち良いデス!」
そして
「カワイイ。」
を連呼しながら俺に抱き付く。
彼はゲイなのか?と思ったその時、女の子の1人が笑いながら言った。
「ジェイムはね、酔うとこうなっちゃうのよ。
相手が男でも女でも、犬でもぬいぐるみでもお構い無し。
今日の生け贄は将平くんだから、悪いけど諦めてね。」
嫌です、と言っても、逃れる事は出来ないんだろう。
観念してオモチャにされていると、荒潟が間に割って入って言った。
「将平、おまえは明日仕事があるだろ?
もう上行って寝ろ。」
俺は車の中でたっぷり寝たから、目が冴えている。
それなのに、彼は強引に俺をロフトに追いやった。
布団に寝転がったが、する事がない。
何げにスマホを取り出すと、メールが届いていた。
相手は、健志だった。
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