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ゆっくり時間が過ぎていけばいいのに。
そう思う日ほど、あっという間に一日が終わってしまうのはなぜだろう。
「莉緒は、今日委員会があるんだっけ」
「うん、そうなんだ。美鈴はテニス部に行くの?」
「そうそう、昨日まで体験入部だったんだけど、今日正式に入部届を出しにいくんだー」
部活の届け出を出すだけなのに、なぜか美鈴はとても嬉しそうだった。
テニス部に入るといい事でもあるのだろうか。
「へぇ、吉木さんテニス部に入部するんだねぇ」
私たちの会話にいつのまにかレオが入っていた。
神出鬼没というか、人懐っこいというか。
「そうなの。そろそろ私部活に行くね、二人とも委員会頑張って」
「ありがとー」
美鈴は部室へと向かい、私とレオは委員会が行われる二年の教室へと向かった。教室を出る前に駿河の様子を確認すると、彼はまだ教室に残っていて、帰り支度もしていないようだった。
……本気で私のこと、待つつもりなのか。
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