66人が本棚に入れています
本棚に追加
駿河の部屋は青色を基調としていて、整理されているというよりは物が非常に少ないという印象だった。大きい本棚があり、たくさんの小説や参考書が並べられている。
とりあえず私は、床に置いてあった青色のクッションに座る。
駿河は私とは距離を置いて、ベッドの上に腰かけた。
二人とも言葉を放つことなく、重い沈黙が続いている。
……あれ、私なんでここにいるんだっけ。
重い雰囲気を打ち破るように、扉の向こうから軽くノックの音が聞こえた。
「ケーキと紅茶の準備が出来たわよ」
「ありがとうございます」
おばさんはテーブルの上に紅茶とチーズケーキを置いて、すぐに部屋から去ろうとした。
……ちょっとまって、行かないで!
そう心の中で叫ぶと、それに反応したかのようにおばさんの足が止まった。
最初のコメントを投稿しよう!