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「幼稚園から苦手って、昔は全然そんなことなかったじゃん。むしろ私を毎日いじめるほどやんちゃだったでしょ?」
「い、いじめたという記憶はない」
「……はぁ?」
駿河のその一言は、私の怒りゲージを急速に上げたらしい。
まさか、あの悪夢のような幼稚園の日々をこいつは覚えていないというのか。
「こっちはね、幼稚園の思い出はあんたに毎日いじめられたことしかないっつーの!覚えてないってどういうこと?それに、そのせいで私は性格まで変わっちゃったんだからね!」
感情が高ぶっているせいで、隣にも聞こえそうなほどの声で怒鳴ってしまった。
おばさんに聞こえてたらどうしよう、と言った後で心配になった。
「…………すすす、すいません怒鳴らないでください。ごめんなさい謝ります。……でも、僕だってきみのせいで……」
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