同窓会

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H駅から家までは徒歩十五分、川縁の道をあるく。 アルコールでほてった頬には夜風がちょうどきもちいい晩夏の夜だった。 薄い闇の先を揺れる足先で確かめるようにゆっくりと歩いた。 (サナダナオコか・・・) (・・・) (・・・あっ!) ボクがあのとき、『まさかー』と言った彼女の言葉の真意に気づいたのは苦い後悔の思いとともに彼女の顔や声を思い出して頭の中で反芻しているときだった。
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