一之唄

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ここは、何処だろう。 私は見知らぬ土地にいる。 どうして此処に辿り着いたのか分からない。 「…静かな所だ」 ベンチに腰掛け、周りに誰もいない事を確認して横になった。 此処は空気が綺麗だな。 都会の中にもこんな所があったとは。 18年生きて来て空気の澄んだ田舎の山に行ったことは何度かあったが此処程では無かった。 空を飛ぶ鳥達を眺めた。 一羽だけ、群れから離れて飛ぶ鳥がいる。 鳴く鳥達の声を聴きながら、瞼が重くなっていくのを感じた。
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