一之唄

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「凄い音がしたけど大丈夫!」 小学生くらいの背丈の女の子が駆け寄って来た。 「何も反応が無いわ!打ちどころが悪かったのね…!」 慌てる女の子が見える。 いいや、大丈夫なんだ。 痛みを忘れるぐらい私は見入っていた。 同じ人間とは思えない容姿をしていたからだ。 まるで、ガラス細工のような…。 「えーと、えーと、えーと、こんな時は確か頭を叩けば元に戻るのよね!」 女の子が手を振り上げた時にようやく我に返った。 「待て!私は昭和のテレビではないぞ!」 女の子は一瞬キョトンとする。 「よかった、意識が元に戻ったのね!」 そしてすぐに笑顔になった。
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