1997人が本棚に入れています
本棚に追加
/348ページ
「………紬 父さんは寂しい……それはもう、仕事が手につけなくなるくらいっ…凄く!!!!
でも、年末には帰って来るんだろう?
その日を楽しみにしているよ」
『……………………;』
母さんの隣でそれはもう、ニコニコ笑いながら話す父さんの言葉に苦笑いを浮かべ固まる
そんな俺の変化にいち早く気づいたのは 父さんの隣でニコニコ笑っていた母さんで……
未だ固まったまま何も言わない俺に不思議そうな視線を寄こした
言うのが躊躇われる
だってそれを言ったら(父さんが)どうなるか……容易く想像が出来ちゃうんだもん
でも、言わないで2人に心配かけるのも嫌だし………
『父さん、母さん……』
「「なんだい?/ なーに?」」
決意をし2人を呼んだ俺の声に父さんと母さんがニコニコしながら答えてくれる
俺は、いつもより重く感じる口をゆっくりと開いた
『……ごめん、年末年始は 帰れそうにない』
「……………………」
「あらあら…………」
母さんが残念そうに呟く姿に胸がチクリと痛む
父さんに至っては、目を見開いて固まっちゃってるし
ちゃんと息してる……よね?←
「……生徒会のお仕事、そんなに忙しいの?」
『うん、時期生徒会選挙の準備とかがあるんだ』
「そう……寂しいけど仕方ないわね…
じゃあ、次に会えるのは 春休み?」
父さんを置き去りにして話は、進む
母さんが気を取り直して尋ねた言葉に表情を暗くする俺
そんな俺の顔を見た母さんは、察してくれたが俺が話すのを待っててくれている
『……それが…、入学式とかの準備があって…
新生徒会メンバーだけじゃ分からない所もあるだろうって事で………』
その場の気温が一気に下がった気がした
あれ? おかしいな……今まで暑かった筈なのになー……
最初のコメントを投稿しよう!