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「紬…………」
『は、はい…………っ!!!!』
いつもより静かな声が俺の名前を呼ぶ
緊張して吃っちゃったのは仕方ない うん
「………ぷっ、ははは!!!!
そんなに緊張しなくても良いだろう?」
『「…………………」』
そう言って体を曲げて笑う父さんを見て母さんと目をまん丸にして見つめ合う
「あー……… 笑った 笑った……、ふぅ
………父さんもあの学園の卒業生だからどんなに生徒会が大変で学園にとって重要なのか分かってる
そこで紬が頑張っている事を凄く誇りに思うし、嬉しい」
『……………………』
そこで一旦言葉をきった父さんは、ゆっくりとした動作で俺の頭に手を起き クシャリと撫でる
「でも、無理はするなよ?
それと休みの日は 母さんに電話を掛けなさい
分かったね?」
俺の頭を撫でながら優しく笑う父さんに照れくさく思いつつ頷く
父さんの手は、大きくて……凄く暖かかった
一方、父と息子がイチャイチャ……ゴホンッ、仲良くしてる隣でもう1組の親子は ジッと見つめ合っていた
それはもう、ジーーーーーーッと……
残念なのは 見つめ合う2人の表情は 無表情だという事だろうか______
茉白side
ジッと見上げる視線の端に雅さんと紬の仲睦まじい姿が見える
羨ましい______
雅様が………
僕も紬の頭を撫でたい
雅さんに嫉妬する僕は、心が狭いな____
心の中でそんな自分を嘲笑うが視線がずっと父さんから離さない
いい加減首が痛くなってきた
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