第1章

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商店街中が見物する中、彼女が取材とは言え 手を合わせようとすると ハルオちゃんが、身を引くようにして 一言をフイに言い放つ。 「ばっちゃん…」 お茶屋の店主は、まさかこんな時に言うとは 思いもしなかったせいか、 バツが悪そうに眉間のシワが寄ってしまった。 全国放送で、ハルオちゃんの姿は 映ってはいなかったが、音声だけは かすかに聴こえていた。 彼女は、1年後に青年実業家と噂になり入籍をしたが、 まもなくその夫が不祥事を起こし、経営破綻の噂が流れる。 メディアで人気のスピリチュアルカウンセラーからは 「イイ女」だと煽てられてはいたが ハルオちゃんには、ただの性悪女と見抜かれていた。 THE END
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