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そろそろ夏休み。
田んぼに挟まれた田舎道。
高3男子三人組が横並びで歩いて下校している。右端と真ん中の二人がワイワイと話していた。
会話が途切れた時、左端を歩く少し大人びた雰囲気の男子がポツリと呟いた。
「面白くても結局、内容ネガティブ。そんなんばっか。それじゃ駄目じゃね?悪口とかばっかで、つまんなくね?」
そう呟く男の声を聞いた二人は、顔を見合わせて頷いた。
しばらく三人の足音と、セミの鳴く声だけが辺りに響いていた。
そんな中、大人びた男子が口を開いた。
「まぁでも、お前らと話してる時は楽しいけどな。そんな話少ないし……。まぁただふと、思っただけだからさ」
そう言って二人に向かって笑いかける。そしてその笑顔に笑顔を返す二人。
それが恥ずかしかったのか、真ん中の1人が笑い出すと、後の2人も笑い始める。
色々考える。誰にでもあるそんな時期の話。
その不安や迷いを書き消すように、三人は笑っていた。
その笑い声が辺りに少し切なく響き渡っていた。
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