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美咲が怒ってる理由がわかったおかげで少し気持ちに余裕が出てきた。 でも、何か違うような気がする。 「あの涙の理由は本当にこれなのだろうか」そんな疑問が心に引っかかった。 無視したり、むくれたりだけだったらたぶん俺は納得できていた。 プロポーズしてくれないからという理由であんなに苦しそうに泣くだろうか? もしかしたら、実はもうタイムリミットは過ぎてしまっていて俺と別れることを決めてしまっているのではないか? もし、そうだとしたらあの涙のつじつまが合うように思えた。 胸はいっきに苦しくなって嫌な予感がした。 考えれば考えるほどそうなんじゃないかと思えてきた。 悶々としている俺の目にあるものが飛び込んできた。 美咲と一緒に使っているパソコンデスク。 そこに美咲の日記が置いてあった。それは無造作にページが開かれていた。今まで一緒に過ごしてこんな風に置かれているのは初めての事だった。 日記の存在は知っていたが、いつもデスクの1番上の鍵のかかる引き出しにソレは入れられていた。 もしかしたらわざとなんじゃないかと勘繰った。 でも、日記を読むなんてサイテーだよな…… でもわざとなら? 美咲が俺に読ませたくて出しっぱなしにして行ったのかもしれない? ゴクリ…… 唾をのみ込む音がやけに大きく部屋に響いた気がした。
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