20人が本棚に入れています
本棚に追加
他愛のない話で時間が進んでいく。
だが、今だ相手の狙いが分からない。
仮説としては、アディソン様の想い人の方は身分が低いため世間体を保つため私と婚約し、心はその方にごねっしんとか。
そう思ったので、その方について聞いてみた。
「アディソン様のお好きな方はどのようなお方なのですか?」
「......ゴホッ........」
アディソン様がむせました。
「あぁ、無理にとはいいませんわ」
「いや、いいんですよ。
私の好きな方はですね。
灰銀色の髪に水色の瞳ですよ。
歳は私より八つ下ですよ
昔会ったことがあるのですが、彼女にとって私は、兄のような存在だと思いますが」
「歳は八つ下.......今は十八歳、私と同じですね。
レイチェルご令嬢かしら?マーガレット様かもしれないわね。
髪が灰銀じゃないのが問題だわ」
思いつく令嬢の名前を挙げていく。
でも私、重要な事を忘れていました。
そう私と婚約した理由、お相手の方が身分が低いため世間体を保つためということ。
はたと思い出し考えるのをやめた。
「そのお方は失礼ですが、身分が低いのですね。
それで、世間体を保つため私と婚約したのでしたよね」
「は?」
アディソン様がキョトンとされました。
「あら、違いましたか?」
「・・・・・・・・」
「大丈夫ですわ。
私がその恋、全力で応援いたします!」
アディソン様が椅子にグッタリともたれかかりました。
「ご気分が優れないのでしたら、今日のところは.........」
「いや、大丈夫です。
ただ、貴女をリーザと呼ばせていただけないでしょうか」
最初のコメントを投稿しよう!