第1章

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春。 俺に部下ができた。 その中に、和花木 萌(わかぼく はじめ)という奴がいる。女だ。 入ってきた当初、そいつは自己紹介で、 『和花木 萌です。よろしくお願いします』 フリップボードにそう書いた。 『人と喋るのが苦手なため、フリップボードにて失礼します』 一言も喋ることなく、全て筆談。 何か障害を抱えているのかと聞くと、単に会話が苦手らしい。 まあ無理やり喋らせる訳にもいかないし、周りも物珍し気にしながら納得していた。 それから数ヶ月、その雰囲気は変わった。
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